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「おなかの張り」は塩分を控えることで解消する

胃の不快感で最も一般的な症状である膨満感(おなかの張り)は、食事の塩分に気をつけることで軽減されるという研究論文が71日、「The American Journal of Gastroenterology」オンラインに掲載された。

高血圧対策のために米国で考案された「DASH Dietary Approaches to Stop Hypertension)」食を基本にしたDASH–Sodium試験を実施した。試験は、健康な成人412人を高繊維(32 g / 日)DASH食、または対照の低繊維(11 g / 日)西洋食に無作為に割り付けて30日間にわたって実施された。各参加者は、試験期間中に3つのナトリウム(塩分)レベル(2100kcal50100、および150mmol / 日)をランダムな順序で、5日間のインターバルを挟んで摂取した。胃部膨満感は試験開始前、各ナトリウムレベルの食事摂取後に自己報告された。膨満のリスク評価には、対数二項モデル(log-binomial model)を用いた。

その結果、参加者の36.7%が試験開始前に膨満感があると報告した。高繊維DASH食か低繊維西洋食かにかかわらず、高ナトリウム摂取は膨満感のリスクを高めた(リスク比1.27)。高繊維DASH食はすべてのナトリウムレベルで膨満感のリスクを高めた(リスク比1.41)。肥満に対する高繊維DASHの効果は、女性より男性の方が大きかった。研究者らは、健康的な食物繊維の多い食事は胃部膨満感を増加させるが、それは塩分を控えることで軽減される可能性が出てきたと述べている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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