ケト・ダイエットで起こる「ケトインフルエンザ」とは?
2020.04.3
国際部
ケトジェニックダイエットに関連する「ケトインフルエンザ」に関するダイエット実行者からの報告をまとめた論文が3月13日、「Frontiers in Nutrition」オンラインに掲載された。
ケトジェニックダイエットとは、難治性てんかんの患者食として考えられた治療法の一つで、減量、認知および記憶の強化、糖尿病、癌、神経および精神障害などの症状に対する有効性が確認されている。現在では、てんかん患者治療の目的から離れ、糖質制限ダイエットのひとつとして、減量目的で実施されることも多くなってきた。「ケトインフルエンザ」は、ケトジェニックダイエット実行者にみられるインフルエンザ様の症状のことで、今回は、ダイエット実行者によるインフルエンザ症状の実態調査が行われた。研究チームは“keto flu”、“keto-induction”、“keto-adaptation”などのキーワードでオンラインフォーラムを検索し、“keto flu”に関する個人的経験の書き込みを探索。症状、重症度、時間経過、治療法などを手動で分類した。
その結果、43のオンラインフォーラム、300人のユニークユーザー(延べ人数)による448件の投稿を抽出した。73人が1件以上投稿していた。ケトインフルエンザの症状に関する記述では、「インフルエンザ」、頭痛、疲労、吐き気、めまい、頭にもやがかかった感じ、胃腸の不快感、活力の低下、めまい、心拍の変化だった。症状報告はダイエット開始の初期にピークに達し、4週間後には減少した。ケトインフルエンザ症状の消失を書き込んだユーザーは8人で、3〜30日目になくなったと報告されていた。