ネガティブ気分で食欲旺盛?

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2020.06.15

国際部

オーストリアUniversity of Salzburg の研究者らによる「やけ食い」の科学的考察が63日、Frontiers出版からプレスリリースされた。研究の詳細は同社の出版する「Frontiers in Behavioral Neuroscience」オンラインに掲載されている。

同大学の研究チームは、通常BMI値の女子大学生80人を対象にネガティブな感情が感情的に食べる人に強い食欲反応を引き起こすことについての検討を行った。対象者にはネガティブな文章、中立的な文章を音読したものを聞かせ、その後に食欲をそそる食品と中立的な物体の画像を見せて、その反応を評価した。評価には、筋電図を用いた対象者の顔の表情、EEG(脳波)を用いた脳の反応性、および自己申告データを使用した。

その結果、感情的に食べる人は食欲応答がより強く、中立的な感情の時に比べて、ネガティブな感情の時に食物を見てより大きな喜びを得ることが明らかになった。制限的に食べる人はネガティブな感情の時には食物に対してより注意深くなった。ネガティブな感情は食欲には影響せず、中立的な感情の時に比べて有意な変化はみられなかった。「感情的に食べることは過食症および過食症の危険因子であり、摂食障害の早期発見と治療に役立つ可能性がある」と研究者らは述べている。

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