家庭レベルでの「食料不安」が肥満と関連

最新商品

2020.11.6

国際部

食料不安と栄養失調や肥満との関連を検討した論文が11月1日、「Obesity」オンラインに掲載された。

食料危機の手前の状態である食料不安(栄養価の高い食糧への安定したアクセスの欠如)は世界的な問題となっている。今回は社会的問題としての食料不安から離れ、家庭における食糧不安に焦点を当てた研究が実施された。食料不安は、貧しい食生活、栄養失調、および肥満と確実に関連しているが、そのメカニズムはわかっていない。この調査では、これらの関連が食料不安の経験に起因する高いレベルの苦痛および不健康な対処行動(高カロリー食品やアルコールの摂取)によって説明されるという仮説を検証した。

オンラインおよびフードバンクで募集した英国の成人604人を対象に、家庭での食料不安、身体的ストレス、精神的苦痛、対処行動としての食事や飲酒、食事の質、および本人の身長・体重に関するアンケート調査を行った。その後、収入の影響を考慮した構造方程式モデリングを使用して仮説をテストした。その結果、予測されたように、食糧不安は、より大きな苦痛と対処行動としての食事を介して、より高いBMIと間接的に関連していた。食糧不安は食事の質の低下と直接の関連が確認されたが、この関係は苦痛と対処行動としての食事では説明できなかった。

#

↑