マンダム、TRPチャネルに関する企業セミナーの概要を公開

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2021.11.17

編集部

株式会社マンダム(大阪市中央区/代表取締役社長執行役員:西村 健)は、11月12日に開催した企業セミナーの概要を公開した。

同セミナーは、日本動物実験代替法学会 第34回大会において開かれたもので、TRP(トリップ)チャネル※研究の権威である富永真琴教授を講師として招いた。セミナーでは富永教授から最新の研究成果や応用技術について、マンダムの研究員からTRPチャネルの動物実験代替法への応用について紹介した。

講演内容は次のとおりだ。

■富永教授
人が痛みや温度を感じるメカニズムにTRPチャネルが関与していることから始まり、生物の進化の過程においてTRPA1が機能変化してきたことや、熱帯と温帯の蚊で温度感受性行動が異なることなどのTRPチャネルの温度に関わる話や、蚊やマウスの唾液によってTRPV1、TRPA1活性を抑制するという鎮痛作用メカニズムについて講演。

■マンダム研究員
感覚刺激における動物実験代替法として確立した、ヘアカラー製品・クレンジング剤・清涼化粧品に関するTRPチャネル技術を用いた試験法について講演。

なお、マンダムは2005年から富永真琴教授とTRPチャネルの共同研究を行い、化粧品業界におけるTRPチャネル研究で先駆的な立場にいる。

また、2007年からは「日本動物実験代替法学会」を介して助成金制度を開始し、動物実験代替法の開発を積極的に支援してきた。自社においても「動物実験の置き換え(Replacement)」に着目した代替法の開発に取り組んでおり、TRPチャネルを活用した独自の皮膚感覚評価法を確立している。

※TRPチャネルは五感とは別の、温度や化学刺激を感じ取る細胞の感覚センサー。例えばTRPV1は約43℃以上の温度で活性化されるが、トウガラシの辛みの主成分でも活性化して灼熱感を与えるように、温度だけでなく化学刺激も感じる。

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