世界のサンケア市場比較、日本では美容目的で利用ーミンテル調査

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2023.06.14

国際部

世界のサンケア市場を比較すると、日本では美容目的でサンケア利用する傾向が強いようだ。グローバル市場調査会社ミンテルグループの日本法人会社ミンテルジャパンは、5日、このような調査結果をリリースした。パンデミック後の2022年のサンケア市場は回復傾向の国が多いものの、ばらつきが見られた。売上高で見た場合、主要10か国の2015年から10年間の成長予測を比較すると、市場の規模は中国と米国が他を大きく引き離した。

ミンテルジャパンは、2023年5月17日から3日間に渡り開催された、CITE JAPAN 2023 (第11回化粧品産業技術展)に出展し、アナリストである河端香織氏が「サンケア・トレンドー日本」と題したプレゼンテーションを行った。世界のサンケア市場と比較しつつ現在の日本市場を分析した結果をこのほど、公式サイトで世界に向けて発信した。

ミンテル 世界新商品情報データベース(GNPD)によると、2019年の日本のサンケア市場は日焼止めに集中しており、逆に英国ではセルフタンニングが日焼止めの半分の市場規模を占めていた。

サンケア傾向に関するミンテルの調査によれば、調査対象となった日本の消費者の60%が何らかの形の日焼け止めを使用していた。ただ、英国 (71%) や米国 (63%)と比較して10ポイント以上低い結果がでており、このことから、日本と英米では日焼け止めの使用目的が異なることが示唆された。

アメリカとイギリスの消費者の半数以上が「皮膚がんのリスクを避けるため」に日焼け止めを使用しているのに対し、日本の日焼け止め使用者の圧倒的多数は「シミを防ぐため」に日焼け止めを使用しており、皮膚がんのリスクについてはあまり懸念していない調査結果が明らかにされた。日本人の皮膚がんのリスクが欧米と比較して、民族的に低いためである可能性とも考えられるようだ。

一方、紫外線防御機能を示すSPF値に注目すると、日本や韓国は高SPF製品の比率が非常に高いのに対し、欧米ではそれほどでもない結果がでている。国ごとにサンケア製品の嗜好は大きく異なっていることが見て取れる。

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