シーエスラボ、開発~評価まで一気通貫支援で「抗シワ」表記可能に
2013.12.4
編集部
化粧品OEM・医薬部外品受託製造の株式会社シーエスラボ(東京都豊島区)は12月3日、急成長する「乾燥シワ化粧品」の開発をサポートする一環として、薬事法での「抗シワ」効果の表記を可能にする評価体制を整備した、と発表した。表記が可能になるような製品開発から抗シワ評価試験までを一気通貫で支援することで、トータルコストの縮小、試験期間の短期化につなげる。
薬事法では、2011年7月化粧品等の適正広告ガイドラインで、『乾燥による小ジワを目立たなくする』という表現が追加となった。よりストレートな表現が可能になったせいか、「乾燥小ジワケア」市場は昨年急速に拡大し、市場規模は既に前年の約8倍にあたる25億円に達した(化粧品製造メーカー調べ)と言われている。
この「乾燥による小ジワを目立たなくする」という一文を化粧品に表記するには、日本香粧品学会が定める「化粧品機能評価法ガイドライン」に基づく試験を製造販売業者の責任において実施し、その効果を確認しなければならない。
効果確認のプロセスに要する費用は通常約100万円~200万円。期間にして6ヶ月以上かかることも多く、またテストを実施しても、「効果が確認できなかった」という結果に至るケースがないとはいえない。
こうした現状を踏まえて、シーエスラボは、表記を目指すことを前提とした企業に対して、製品開発から抗シワ評価試験までのサポートを開始した。既に第三者機関を用いて9月からクリームの抗シワ試験を行い、実際に商品を使用してもらった一般消費者の肌状態を測定するだけではなく、生の声も集めた。
同社担当者によると、評価試験だけを請け負うのではなく、開発からの協力が前提。評価試験合格の確実性をあげるため、必要ならば使用する成分などにもアドバイスして協力していく方針だ。
『乾燥による小ジワを目立たなくする』という表現に必要な試験を行う場合、試験内容、モニター数などにもよるが、同社に任せると評価費用そのものは150万円前後、試験期間は約5ヶ月で実施可能となる見通しだ。
同社は、試験開始までに被験者募集や試験の準備、試験実施期間、報告書の作成など試験期間が長くなりがちだが、事前に試験設備を確保したり皮膚科専門医と打ち合わせして、日程を提示しながら効率的に進めていく予定だ。