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ビタミンC60バイオリサーチ、技術分野で女性マネージャー活躍

企業が国境を越えて多様な女性を活用・登用するダイバーシティが一段と顕著になる中で、化粧原料フラーレン(炭素原子から成る球状の分子)の事業を行なうビタミンC60バイオリサーチ(東京都中央区、三菱商事子会社)は技術分野での女性の登用が目立つ。青島央江(あおしまひさえ=写真)さんもその1人、女性マネージャーとして活躍している。

ビタミンCバイオリサーチ_青島央江さん青島さんは、長岡技術科学大学大学院 工学研究科 生物機能工学専攻 博士課程前期 修了後、京都大学大学院 農学研究科 応用生命科学専攻 博士課程後期に編入学した。後にして思えば「研究者としての力量の無さが原因」(青島さん)だったが、与えられた研究テーマに興味が持てず、1年半で退学。その後、関西新技術研究所(現KRI)研究員などを経て2006年に同社に入社した。

専門領域は「フラーレン科学」。大学~大学院時代の専門領域は、「微生物学、遺伝子工学」だったが、フラーレンの研究に携わることになってから、学位を取得した。

学位取得の理由は2つある。1つには、「フラーレンという素材がとても興味深い研究材料であると感じた」こと。複数の共同研究先大学の 先生たちからも、学位を取ってはどうかという後押しもあった。しかし、それ以上に、学位を取ろうと強く決心したきっかけは、「出産」だという。

将来、子供に学歴のことを聞かれたときに、博士課程中退という中途半端な状態のままでは、目標に向かって努力することの大切さ を教えられない、との思いから一念発起。「”一度は学位取得をあきらめたけれど、フラーレンという面白い研究テーマに携わることができ、本当に大変だったけど博士号を取ったんだよ”と胸をはって息子にいえる親になりたい」という強い思いで産休中も論文を書きながら学位を取得した。

学位論文のテーマは「フラーレン類の生物学的機能および生体影響に関する研究」。現在、その専門性をいかんなく発揮してフラーレン誘導体の創薬や医薬品の可能性を研究するプロジェクトに注力するなど、医薬品開発の重責を担う。

「息子が生後2カ月の時に仕事に復帰しました。今思えば、本当に大変だったのですが、家族の協力と理解があって、今日もビタミンC60バイオリサーチでの仕事 を続けていられることにとても感謝しています。息子、家族、ビタミンC60バイオリサーチのためにも、今後も続けられる限り、この仕事に従事していきたい」と青島さん。

自己のワークライフバランスを図りながら今後、プロジェクトでどのような真価を発揮して成果を生み出すか、青島さんの手腕に期待が高まる。

 

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