日光浴を好むのは、紫外線依存症かも

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2014.06.25

国際部

皮膚がんの原因となることから、特に白人に対する日光浴への警告は熱心に実施されている。にもかかわらず、人々が日焼けマシンを使ってまで、肌を焼くのはなぜなのか? この疑問を解明する研究結果が6月19日、「Cel」に発表された。

マサチューセッツ総合病院およびハーバード大学に所属の David Fisher氏らによる、マウスを使った研究で、慢性的に紫外線の曝露を受けていると、麻薬や依存性のある薬剤と同じ経路を介してエンドルフィンが放出されることが分かった。

エンドルフィンは、脳内麻薬や快感ホルモンなどと呼ばれる体内でつくられる物質。モルヒネと同じ作用をもたらすと言われ、痛みを感じにくくする鎮静作用、ストレス解消作用、幸福感をもたらす作用、また、恋愛に効果があるとも言われている。

マウスの実験では、6週間にわたる紫外線への曝露中、1週間で血中のエンドルフィン値に上昇が見られた。また、実験後にはマウスに「紫外線禁断症状」が見られたともいう。

この結果を受けてFisher氏は「過度の日光浴、紫外線曝露の危険性の教育を妨害するおそれがある」としている。「発がんの危険性が高い紫外線に中毒になるよう遺伝子がプログラミングされていることは驚くべきこと」。

がんの危険性を知りつつも夏のビーチに向かうのは、紫外線依存症かもしれない。

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