太りやすい体質「クロノタイプ夜型」とは?
2015.04.7
国際部
「クロノタイプ」とは、個人の持つ時間的な生活タイミングのこと。人間は昼行性で、昼に活動し夜に睡眠を取る動物ではあるものの、朝が得意な「朝型」と夜が得意な「夜型」の傾向がある。この傾向は、各人の体内時計による影響が大きいと言われている。自分のクロノタイプ(朝型か夜型か)を知りたい人は、国立精神・神経医療研究センターのサイトにある「MCTQ:ミュンヘンクロノタイプ質問紙」で簡単に判定することができる。
4月1日に、「Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism」オンライン版に掲載された論文は、このクロノタイプ夜型の人は糖尿病やメタボになりやすく、筋肉が脆弱との報告があった。
韓国の住民疫学調査から47-59歳の1620人を対象に、クロノタイプ評価を受けてもらい、糖尿病、メタボリック症候群、筋肉減少症、内臓肥満の診断を行った。
朝型は29.6%、夜型は5.9%、どちらでもないは64.5%だった。夜型と朝型の比較の結果、夜型は糖尿病(オッズ比1.73)、メタボリックシンドローム(同1.74; 95% CI, 1.05–2.87)、筋肉量や骨格筋力が低下する疾患サルコペニア(同3.16)のリスクが高かった。男女の違いを考量すると、男性では夜型と糖尿病、サルコペニアの関連が強く、女性では夜型とメタボリックシンドロームの関連が強かった。研究者らは、クロノタイプと代謝調節の関連が重要であるとしている。