清潔にしすぎてインフルエンザにかかりやすく
2015.04.8
国際部
洗濯用漂白剤の使用と子どもの病気のかかりやすさに関連があるという研究が4月2日、「 Occupational & Environmental Medicine」オンライン版に掲載された。
対象は、スペイン・バルセロナ、オランダ・ユトレヒトとフィンランドに住む学齢期の子ども(6-12歳)。総数9102の各家庭での漂白剤使用の頻度と、子どもが感染症(インフルエンザ、扁桃炎、副鼻腔炎、中耳炎、気管支炎)にかかった頻度を報告してもらった。
スペインでは漂白剤の使用は一般的で72%、一方フィンランドでは少なく7%だった。感染症との関連では、インフルエンザ1回のみとの相関(相対リスク比1.20)、回帰性扁桃腺炎(同1.35)、疾患の種類不問の場合(同1.18)で、全体的としては、漂白剤を使用している家庭での感染症リスクが高かった。
研究者らは、小児期に刺激性の強い洗浄製品での消毒頻度が高いことは、公衆衛生上の問題と考えてもよいとしている。清潔な環境がアトピーなどのアレルギー疾患の原因となっているという説もある昨今。清潔のしすぎにも注意が必要かもしれない。