都会でのウォーキング、健康効果は大気汚染に優る

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2016.05.9

国際部

英国ケンブリッジ大学は、大気汚染のひどい都市の環境下でも、サイクリングやウォーキングには健康上の利点があるという研究成果を5月5日、同大学サイトで発表した。

今回の研究は、食事と運動研究センター(Centre for Diet and Activity Research:CEDAR)およびケンブリッジ大学におかれたユニットの疫学リサーチカウンシル(Medical Research Council Epidemiology Unit at the University of Cambridge)によって実施された。研究結果によれば、大気汚染レベルの高い都市での、ウォーキングやサイクリングの健康効果は、大気汚染の健康への悪影響を上るという。世界各都市でのデータシミュレーションからは、約1%の都市でのみ、大気汚染の悪影響が運動効果より勝っていた。

この新しい発見は、大気汚染の大きな原因である自動車での排気量を減らすための、自転車普及への取り組みを支持するものとして注目されている。

定期的な運動は、糖尿病、心臓病、がんなどの疾患リスクを減少させるものの、都市環境での運動では、大気汚染による潜在的なリスクが懸念されていた。英国では、大気汚染が年間4万人の早期死亡に関係しているという報告もある大きな問題と認識されている。研究は、運動による健康効果と大気汚染による健康への悪影響をコンピュータシミュレーションした。世界中の大気汚染濃度に合わせ、ウォーキングやサイクリングの効果をモデル化した最初の研究成果は「Preventive Medicine」誌に掲載されている。

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