肥満は喫煙回数と量の増加リスクと関係

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2018.05.22

国際部

肥満が喫煙行動に影響を与えるという研究成果が発表されたことが5月16日、「BMJ」からプレスリリースされた。喫煙者は平均して非喫煙者よりも体重が少なく、禁煙後は体重が増加する傾向があることはよく知られている。しかし、ヘビースモーカーはそうでない喫煙者よりも体重が多いという傾向も見られる。これは、運動不足や不健康な食事などの他の生活習慣の要因に起因する可能性もあるが、肥満が喫煙行動(1日の喫煙本数)に影響を与える可能性も考えられた。

今回、肥満と喫煙の相互作用をよりよく理解するために、フランスとイギリスの研究者チームが、肥満に関連する遺伝子マーカーが喫煙行動において直接的(因果的)な役割を果たすかどうかを調査した。チームはMendelian randomisationという手法を用いて、UK BiobankデータベースとTobacco and Genetics(TAG)コンソーシアムから約450万人の体格指数(BMI)、体脂肪率、胴囲に関するデータを分析した。

その結果、BMIが4.6kg/m2増加すると、英国Biobankデータでは喫煙者であるリスクが18%増加し、TAGコンソーシアムデータではリスクが19%増加したことが示された。また、BMIの増加は、喫煙頻度を1日あたりタバコ約1本増加させると推定された(英国バイオバンクでは0.88、TAGコンソーシアムでは1.27)。体脂肪率および胴囲についても同様の結果が見られ、男女ともに同じ傾向にあった。研究者らは、これらの結果が肥満と喫煙に関する公衆衛生上の政策にも影響を与える可能性があることを述べている。

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