【連載】大手化粧品会社の研究(79)ローザ特殊化粧料の会社研究 ~補助金活用して地産地消の化粧品開発~(下)

2019.03.1

特集

編集部

ローザ特殊化粧料が補助金を活用して開発した地産地消の化粧品としてエコ化粧品、美容化粧品、保湿化粧品がある。
エコ化粧品は、果物や草木などを再利用したもの。一般向けの「LUMBER JACK UV」と林業・農業関係者などプロユースに虫除け効果のある香りの成分を高めた「LUMBER JACK PRO UV」シリーズがある。
「LUMBER JACK UV」は「檜原コスメシリーズ」のブランドで販売しており、檜原村の温泉と檜を蒸留した「ヒノキ水」で作った保湿ジェル、ボディーシャンプー、UVジェルなどがある。また、ランバージャックシリーズには、法政大学と共同開発(2015年4月)したスティック型化粧品がある。
ランバージャックは、虫よけやリフレッシュ効果のあるヒノキ材にユーカリやレモングラスなどの香りを調合したもの。大学側は、ブランド名やロゴ、商品コンセプト、広報・PRを担当した。檜原村のお土産化粧品として共同開発した。

美容・保湿化粧品の代表格としてオリジナルのエステソープやニニ三石鹸(写真)など4種類がある。
ニニ三石鹸は、22種類の原料を3層にしたもの。3層の上層部は、羽村市のチューリップの花びらから抽出した花エキスを使用。真中層の白い部分(コメ発酵液)には、保湿効果をもたせている。下層のグレー部分は、ミネラル豊富な古代海泥から抽出したタナクラクレイを使用し老廃物や老角質を除去するなど嫌な臭いを防ぎサッパリ洗いあがるのが特徴。意匠と商標登録を行っている。また、OEM受注の目玉として提案している。・

美容化粧品として基礎化粧品「ペアローザ」がある。ペアローザは、紫外線、乾燥、ストレスから肌を守るため350種以上のハーブや植物抽出液の中からチョイスした原料を使用している。

一連の化粧品は現在、通販主体に地域のお土産店等で販売している。事業の主体がOEM中心とはいえ地産地消が注目されている今、商品の浸透、ウエブでの販売強化をさらに進めていく努力が必要だ。

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