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マウスウォッシュで虫歯になりやすくなる?

殺菌成分にクロルヘキシジンを使った市販のマウスウォッシュの使用で、口内環境が虫歯になりやすいとされる酸性に傾くという調査結果が3月24日、「Scientific Reports」オンラインに掲載された。

今回の調査では、健常の参加者36人を対象に、クロルヘキシジン含有マウスウォッシュの7日間使用が唾液の微生物叢に与える影響を検討する単盲検クロスオーバー非無作為化試験が行われた。参加者は1回2分、1日2回のプラセボマウスウォッシュを7日間使用後、クロルヘキシジンマウスウォッシュを使用して同様のうがいを7日間実施した。唾液と血液のサンプルを採取して、口腔細菌の量と多様性、およびpH、乳酸、グルコース、硝酸塩、亜硝酸塩の濃度から評価した。

その結果、クロルヘキシジンマウスウォッシュはフィルミクテスとプロテオバクテリアの存在量を大幅に増加させ、バクテロイデス、TM7、SR1およびフソバクテリアの存在量を減少させた。この細菌叢の変化は、唾液pHの低下と酸性度の増加と関連していた。「食べたり飲んだりすると口中の酸性度が変動するため、唾液の主な役割の1つに口中のpH維持がある。唾液のpHが低くなりすぎると、歯と口中粘膜に損傷が発生する可能性がある」と研究者らは述べている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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