座位時間の長さが死亡と心疾患リスクに関連
2022.06.29
国際部
高、中、低所得国における座位時間と全死亡および心血管疾患の関連を調査した結果が6月15日、「JAMA Cardiology」オンラインに掲載された。
今回の研究では、経済水準が異なる国の座位時間を国際標準化身体活動質問票を用いて測定し、死亡および主要心血管疾患の関連を集団ベースのコホート研究で検討。低・中所得国を含む5大陸で実施された前向きコホート研究のProspective Urban Rural Epidemiology(PURE)研究のデータを用い、高、中、低所得国21カ国の35-70歳の参加者10万5677人を中央値11.1年追跡した。
その結果、座位時間1日4時間未満を基準として、長時間の座位(1日8時間以上)では全死因死亡と主要心血管疾患(心血管死、心筋梗塞、脳卒中または心不全)の複合転帰(ハザード比1.19)、全死因死亡(同1.20)および主要心血管疾患(同1.21)のリスクが高かった。国の所得レベルで層別化した場合、座位時間と複合転帰の関連は高所得・高-中所得国(1日8時間以上のハザード比1.08)よりも低所得・低-中所得国(同1.29)で強かった。