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生豆コーヒーに効果なし? 研究不正で罰金も

米連邦取引委員会(FTC)は9月8日、根拠のない減量効果を宣伝したグリーンビーンズコーヒーの製造メーカーに対し350万ドルの支払いを命じた。

対象は米国テキサス州のApplied Food Sciences社(AFS)。AFS社が資金援助した生コーヒー豆の減量効果を立証した研究に不正があったと判断された。この研究は、米スクラントン大学のJoe Vinson氏を筆頭著者にして、2012年に「Journal of Diabetes, Metabolic Syndrome and Obesity」誌に掲載されている。

FTCによればこの研究は「絶望的に欠陥がある」もので、信頼できる結論とは言えないとした。この研究成果は、世界140カ国で放送されている健康情報番組「Dr. Oz Show」でも、生コーヒー豆の減量・脂肪減少効果として取り上げられた。AFS社は人気番組で取り上げられたことをも宣伝に使用した。

日本でも減量効果、抗酸化効果が謳われ、ブームになったグリーンビーンズ(生豆)は、焙煎前のコーヒー豆。AFS社は、生コーヒー豆エキスの製造メーカー最大手で、抽出されたエキスは飲用またはサプリメントとして販売されている。生コーヒー豆の効果では、2013年に血糖値が下がるという研究効果が発表されている。しかしこちらの研究も、米国糖尿病協会などから、確定的な結果を導くには資料不足であることが指摘されている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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