腸内環境は運動のみで変えることができる

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2017.12.11

国際部

食事の内容とは無関係に、運動だけで腸内微生物叢の組成を変えられそうだという研究結果が12月4日、米イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校からプレスリリースされた。

動物を使った試験は、自分自身の微生物叢を持たない無菌マウスの結腸に、運動したマウスまたは運動しないマウスの糞便サンプルを移植して比較。レシピエント(移植された)マウスの微生物の変化は、ドナー(サンプルを提供した)マウスのものを反映し、運動したマウスとしないマウスの微生物叢には明確な違いが見られた。

さらにヒトを対象とした試験では、座っている生活様式からより活動的な生活様式に移行したときの腸内細菌叢の組成の変化を追跡した。試験では、座っていることの多い生活様式をしているやせ型18人と肥満型14人を対象に腸内微生物をサンプリング。その後、週3回30〜60分間の運動プログラムを6週間行った。運動プログラムの終了時およびその後6週間の座っていることの多い生活様式をしてもらった後に、参加者の腸内微生物を再びサンプリングした。参加者はこの間、通常の食事をしていた。

その結果、糞便中の短鎖脂肪酸(SCFA)濃度、特に酪酸は運動後に上昇していることがわかった。座る生活に戻った後は、これらの濃度は再び低下した。劇的な増加はやせ型の参加者に見られた。肥満型の参加者では、わずかな増加しか見られなかった。腸内微生物の割合も、研究のあらゆる段階で、やせ型と肥満型の参加者の間で異なっていた。「これは、運動が食生活やその他の要因とは無関係に、あなたの腸に影響を及ぼすことを示す最初の研究である」と同大学運動生理学および公衆衛生学のJeffrey Woods教授は述べている。

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