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海産物由来のEPA・DPAと健康的エイジングが関連

魚介類に含まれるオメガ3脂肪酸の血中濃度が高いほど、高齢者の健康な老化の可能性が高くなるという研究論文が掲載されたことを10月17日、「BMJ」がプレスリリースした。

世界的に社会の高齢化が進む中、重篤な慢性疾患や精神/身体的障害がないことと定義する「健康的老化」にはさらに重点が置かれている。これまでの研究では、海産物や植物に由来するオメガ3多価不飽和脂肪酸(n-3 PUFAs)が体に有益な効果をもたらし、健康な老化促進作用があることが示唆されているが、この結果は研究によりまちまちである。

今回、米Tufts UniversityのHeidi Lai氏が率いる研究チームは、1992~2015年に米国心血管疾患調査に参加していた成人2622人を対象に、n-3PUFAsの循環血中濃度と高齢者の健康的老化との関連性を調査した。対象者の研究開始時の平均年齢は74歳、女性は63%だった。研究開始時、6年目、13年目のエイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、ドコサペンタエン酸(DPA)、およびアルファリノレン酸(ALA)の血中濃度を測定した。EPA、DHA、DPAの主要源は魚介類、ALAは主に植物(ナッツ、種子、緑色の野菜)に由来した。

その結果、EPAの最高濃度群は最低濃度群より不健康な老化リスクが24%低かった。濃度と不健康老化リスクのこの関連はDPAも同様だったが、DHAとALAでは認められなかった。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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