新たな効果発見!緑茶で記憶脳が鍛えられる

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2014.04.11

国際部

1460年創立というスイス最古のバーゼル大学は4月7日、緑茶がワーキングメモリを向上させるという研究結果を発表した。

抗がん効果や殺菌作用など、緑茶の健康上の効果に関してはさまざまな研究が進められている。今回のバーゼル大学の研究では、緑茶抽出成分が認知機能、特にワーキングメモリを増強することが明らかとなった。ワーキングメモリ(作業記憶)とは、情報を保持し、同時に処理する短期の能力のこと。具体的には会話や読み書き、計算など、人の日常生活や学習を支える重要な能力として、最近注目が高まっている。

緑茶に認知機能の増強効果があることは推測されていたが、効果の基礎となる神経機構は不明であった。Christoph Beglinger 博士らの研究グループは、試験に参加した男性ボランティアに、緑茶抽出成分数グラムを含む清涼飲料を飲んだあと、記憶力テストを実施してもらった。その後、磁気共鳴イメージング( MRI )を用いて、緑茶成分が脳の活動にどのように影響するかを分析したところ、頭頂、脳の前頭皮質との間で接続性の増強されていることが明らかとなった。これらの発見は、参加者の問題解決能力の向上に積極的に相関していた。

 今回の発見から、将来は、緑茶の認知症などへの臨床応用が期待されている。この研究の詳細は精神薬理の研究誌「Psychopharmacology」に掲載されている。

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