低カロリー食の効果に性差あり

最新商品

2018.08.17

国際部

2型糖尿病の予防に関する最大規模の多国籍試験・PREVIEW試験からの知見が8月7日、「Diabetes, Obesity and Metabolism」オンラインに掲載された。

試験の参加者は米国糖尿病学会(ADA)ガイドラインに基づく糖尿病前症例の体重超過(BMI≧25 kg / m2)。ケンブリッジ食事療法による8週間の低カロリー食(3.4 MJ / 810 kcal /日)を実施し、インスリン抵抗性、脂肪量、無脂肪体重(FFM)、メタボリックシンドロームZスコアの変化などを測定した。対象となったのは2224人(女性1504人、男性720人)、2020人(90.8%)が追跡調査を完了した。

低カロリー食に続く体重減少は男性11.8%、女性10.3%と、男性で顕著だったが、インスリン抵抗性の改善は男女同等だった。インスリン抵抗性指標のHOMA-IR法では、男性で1.50±0.15、女性で1.35±0.15の減少が見られた。体重減少の違いで調整後、男性はメタボリックシンドロームのZスコア、Cペプチド、脂肪量および心拍数の低下が大きく、女性はHDLコレステロール、無脂肪体重、ヒップ周囲径および脈圧の低下が大きかった。 低カロリー食期間後、男女対象者の35%が正常血糖に戻っていた。

8週間の低カロリー食は、男女において、臨床的に重要な、異なる効果があることを明らかになった。研究者らは、急激な体重減少後に起こったヒップ周囲径およびHDLコレステロールの大きな減少が、将来の心臓血管疾患リスクになるかどうかを調査することが必要としている。

#

↑