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ダイエット中は炭水化物を減らすと消費エネルギーが増える

減量中のエネルギー消費は、食事中の炭水化物比率が低下するほど増加するという仮説を検証した結果が1024日、「BMJ」オンラインに掲載された。

 仮説の実証は、1865歳の164人(BMI 25以上)が参加し、20148月から20175月に実施された多施設共同無作為化試験で行われた。体重の12%の減量後、参加者を炭水化物高比率、中比率、低比率の3つの食事グループに無作為に割り付けた。また、体重減少維持2kg以内になるように食事のエネルギー調整を行った。

 グリセミック指数(GI)が高いほどカロリーは消費されにくくなり、体内の脂肪細胞が過剰なカロリーをため込むという「炭水化物インスリンモデル」の仮説により予測される効果検証のため、参加者を減量前インスリン分泌の濃度により3分位に分けた。

 その結果、ITT分析によれば、総エネルギー消費は食事によって異なっていた。総カロリー摂取10%減少ごとに、52kcal/dの線形傾向を示した。総エネルギー消費の変化は、炭水化物高比率グループに比べ、炭水化物中比率グループで91kcal/d、炭水化物低比率グループで209kcal/d高かった。研究者らは、今回の研究だけでは、低炭水化物の食事に切り替えるだけで、より多くのカロリーを消費できるとは言えないが、このメカニズムの解明は肥満治療をより効果的にするとしている。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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