下肢静脈瘤予防もソーシャルメディアで
2013.08.12
編集部
米国ニューヨークにある静脈治療の専門医院アドバンスド・ヴェインケア・ソリューションは6日、正しい下肢静脈瘤ケアの促進のためにTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアを利用した新しい健康キャンペーンを開始すると発表した。
アドバンスド・ヴェインケア・ソリューションのAndrew Rochman博士は、足の痛みや腫れを引き起こし、肌の美しさも損なう静脈瘤に対する正しいそしてさまざまな治療法を知ってもらい、より快適で健康的な生活を送って欲しいと願っている。このため、誰でも手軽にアクセスできるソーシャルメディアを用いて、まずは家庭でできる簡単なケアを広めていきたいと述べている。
足の付け根やひざの裏などの静脈弁が壊れたことで発症する下肢静脈瘤やクモ状静脈は一般的にみられる症状で、静脈が膨らんだり、皮膚を透けて見えたりするもの。立ち仕事が多い人や妊娠・出産経験者に多く、遺伝的な可能性も考えられている。日本における男女比では約3対7で女性が多く、女性の約40%が静脈瘤を持っているという医師もいる。まったく自覚症状がない場合も多いが、足のだるさ、むくみ、かゆみ、ほてり、痛みなどの不快な症状を伴う。また、症状を放置して重症となった場合には色素沈着、皮膚炎、皮膚出血などが顕著で、根治手術をしてもきれいな肌に戻らない場合があるため、早めの対処が推奨されている。
最も手軽な予防法としては、ふくらばぎの筋肉を意識してよく歩くこと、同じ姿勢を長時間続けないこと、寝る時には足を体より少し高くすること。また、肥満に気を付け、締め付けの強い下着は止めるなどがある。初期の症状ならば、医療用の弾性ストッキングの利用も効果的だという。
医療機関での治療法としては、硬化療法、高周波アブレーション、静脈切除術、静脈内レーザーアブレーションなどがあるが、予防が一番の治療であるようだ。