妊娠前女性の肥満、子どもの肥満リスク3倍
2019.05.21
国際部
妊娠前の母親の体重が子どもの肥満と関連しているという研究結果が、4月28日~5月1日に英国スコットランドで開催の2019年欧州肥満学会(European Congress on Obesity:ECO)で発表された。研究は英Institute of Health & Society, Newcastle Universityの Nicola Heslehurst博士らによるもの。
子どもの肥満予防対策は、公衆衛生や臨床診療にとって極めて重要であると認識されており、特に幼児期の介入に重点が置かれている。今回の研究は、母親の肥満度指数(BMI)が、その子どもの肥満リスクにどのように影響を与えるかを調査した。
その結果、母親のBMIが推奨値以内だった場合と比較して、母親が妊娠する前に肥満だった場合、その子供の肥満可能性が3.64倍高いことがわかった。母親が過体重に相当するBMIだった場合の子どもの肥満可能性は1.89倍高かった。研究者らは「子供が過体重または肥満になるリスクは妊娠前の母親の肥満で3倍以上になる。妊娠前からの体重管理で世代間肥満の抑制になる」と述べている。