辛い食事で認知症リスクが上がる
2019.07.25
国際部
唐辛子の大量摂取が認知症リスクにつながる可能性を示した研究結果が7月22日、豪University of South Australiaからニュースリリースされた。研究の詳細は「Nutrients」オンラインに掲載されている。
今回の調査は、中国成人における唐辛子摂取量と認知機能の関連を調べることを目的とし、1991~2006年に中国健康栄養調査に参加した4852人の成人(63.4±7.7歳)を対象とした縦断的研究を実施した。調査では3日間の食物記録から唐辛子摂取量を評価した。多変量混合線形回帰およびロジスティック回帰を使用し田評価の結果、唐辛子摂取量は認知機能に反比例していることがわかった。社会人口統計学や生活習慣の要因を含む完全調整モデルでは、唐辛子を摂取しない人と比較して、1日に唐辛子50グラムを超える摂取量の人の全認知機能の回帰係数は-1.13(95%CI-1.71–0.54)で、認知機能の低下が認められた。。唐辛子を好む人で体型がスリムであれば、記憶力の低下はさらに顕著だった。
研究者らは「以前の研究では、唐辛子の摂取が体重と血圧に有益であることが判明しました。しかし、この研究では、高齢者の認知に悪影響があることがわかった」と述べている。