肌に浸透しない、安全な日焼け止めの開発に成功

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2015.10.2

国際部

米イェール大学で肌に浸透しない新しい日焼け止めの開発に成功したとのニュースが9月28日、同大学サイトに掲載された。

市販の日焼け止めは、日焼け予防効果に優れているが、成分が皮膚の下の血管に浸透し、ホルモンへの副作用や一種の皮膚がんのようなものを引き起こす可能性があった。このため、皮膚に浸透しない生体接着性ナノ粒子を利用した日焼け止めが開発された。詳細は9月28日の「 Nature Materials」オンライン版に掲載された。

論文の筆頭著者Mark Saltzman氏は「この日焼け止めクリームは、落ちないし、さらに重要なことは皮膚に浸透しないことを発見した。ナノ粒子は皮膚の表面を通過するほど小さいが、私たちのナノ粒子は毛包に入り込まないように付着している」と述べている。マウスを使った実験では、この日焼け止めが市販の日焼け止めよりも少ない量で同等の効果を発揮することも確認している。

日焼け止めに含まれる活性成分はUVを吸収する時に反応性酸素種を生成する。この化学変化は皮膚を損傷し、潜在的な皮膚がんの原因になる。そのため、共著者のMichael Girardi氏は「市販の日焼け止めは、直接の紫外線から身を守る直接的な効果はあるが、間接的には紫外線からの影響を悪化させていたかもしれない」と述べている。

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