「5:2ダイエット」と一般のカロリー制限食は効果同等
2018.11.30
国際部
継続的カロリー制限食(continuous calorie restriction:CCR)と間欠的カロリー制限食(intermittent calorie restriction:ICR)の効果を比較した結果が11月23日、「The American Journal of Clinical Nutrition」オンラインに掲載された。
一般的な減量法であるCCRに比べ、ICRは肥満および主要な慢性疾患に関連する代謝パラメータにより強い影響を及ぼすと言われている。今回、ICRを代表する「5:2ダイエット」が、脂肪組織の遺伝子発現、人体および体組成測定値、循環代謝バイオマーカーなどにどう影響しているかを、無作為化試験で検討した。「5:2ダイエット」は1週間のうち2日をカロリー制限食とする減量法で、「プチ断食」とも呼ばれている。カロリー制限は、男性で600カロリー、女性で600カロリーとされ、それ以外の5日間は何を食べても自由というもの。手軽に始められることから、欧米のセレブに流行した。
慢性疾患と肥満に関与する脂肪組織中の82の予め選択された遺伝子発現を検討した結果、グループ間に有意差はなかった。50週目に行われた最終評価での体重の減量割合は、ICRで-5.2%±1.2%、CCRで-4.9%±1.1%、対照で-1.7%±0.8%だった。血中代謝バイオマーカーにもICRとCCRに有意差はなかった。「5:2ダイエット」の効果に関する今回の結果は、ICRが体重減少および代謝疾患の予防のためにCCRと同等であるか、または優れていない可能性があることを示している。