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性別による肥満と健康リスクの違い

からだの脂肪の分布と健康へのリスクに関する男女差についての研究結果が2月28日、「Journal of the American Heart Association」オンラインに掲載された。

女性と男性の体脂肪の分布には大きな違いがある。今回の英国オックスフォード大学による研究では、男女の性別に特有の体脂肪分布の特徴および肥満と心筋梗塞(MI)のリスクにおける男女の違いを評価した。その結果、全体または中心性肥満は、男女ともに深刻な心筋梗塞リスクになり得るが、ウエスト周囲およびウエスト/ヒップ比は男性よりも女性で心筋梗塞のリスクが高かった。ウエスト/ヒップ比は特に女性において、BMIより心筋梗塞リスクと強い関連を示した。

「私たちの知見は、臀部に脂肪が多い(梨型肥満)よりも腹部に脂肪が多い(リンゴ型肥満)がより有害であるように見えるという考えを裏付けている」と論文筆頭著者で英国オックスフォード大学ジョージ・インスティテュート・オブ・グローバル・ヘルス研究所疫学研究員のSanne Peters博士は述べている。また、「体脂肪の量と分布の違いが、女性と男性の体型の違いをもたらすばかりでなく、心臓発作のリスクに差があることを示唆している」と指摘している。心臓病、脳卒中、高血圧、糖尿病、特定の癌などの健康問題のリスクが高くなることで問題視されている肥満だが、今後は性差による肥満の治療・抑制へのさらなる研究も必要と考えられている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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