株式会社アイスタイル 取締役 兼 CQO私の使命
インタビュー・山田メユミさん
監修:美容経済新聞
第25回「インプットの多い一年にしたい」
規模が大きくなるなかで
自社の品質をどう定義し、守るか
当社の話に戻すと、アイスタイルは今、グループがどんどん広がり、社員も増えていっています。サービスもウェブにとどまらず、『@cosme store』というショップも展開していますし、最近では「@cosme nippon」というブランドも立ち上げています。そんななかでサービスの品質をどう高めるか、品質といっても何をどう定義するのか、ということを、今まで以上に真剣に考えなければならないフェーズに来ていると思っています。
そこで、「チーフクオリティオフィサー」という役職を2017年7月から担っています。対ユーザーだけでなく、対クライアント、対流通など、様々なステークホルダーの方々に対してどう自社のサービスの品質維持し、高めていくというミッションにむけて「クオリティ&サスティナビリティ室」という部門を立ち上げ、スタッフの皆さんと共に取り組んでいます。高い志を持った頼もしい社内スタッフがどんどん増えていますので、彼らと共に新しい価値を創造していきたいと思っています。
また先にも申しましたように、ご縁があって、規模が大きく歴史も長い二つの企業の社外取締役を務めています。他社の取締役会に参加するようになって、自社の経営を客観的に見つめなおす機会も増えましたし、新たな気づきをたくさんいただいています。また、東京大学の「エグゼクティブ・マネジメント・プログラム(EMP)」に通ったことで、様々な業種の経営者や幹部の皆さんと共に学ぶ機会に恵まれましたが、そこからも多くの新たな視点を得られたように思います。
仕事をしていると、どうしても日々の足元の業務や自社のいる領域にばかり目が向いてしまいがちです。でも大切なのは、自分たちが社会のなかでどのような役割や責任を担っていけるのかを考え続けること。インプットの多い一年にしたいなと思っているところです。時間的には、本当に毎日が綱渡り、バタバタですけどね(笑)。
愛用の仕事道具は?
PCでほとんどを管理
愛用の仕事道具を…というリクエストがありましたので、ここでご紹介します。パソコンは、DVDなどのメディアを読み込むこともあるので、DVDが読み込めて最小サイズ、なおかつ頑丈なノートパソコン「Let’s note」(Panasonic)をずっと愛用しています。タブレットだとどうしても作業が進めにくいので、だいたい仕事ではノートPCを使っています。
マイク付きのイヤフォンも必須ですね。オンラインで会議に参加することも多いので、常に持ち歩いています。
ちなみに紙の手帳は使っていません。スケジュール管理は社内のグループウェアで行っているので、自分のスケジュールをみながら、他の人もどんどん予定を入れていくんです。アップデートが頻繁なので、紙の手帳では追いつかないんですよね。メモも、音声機能を使ってスマホのメモアプリに入れてしまうことがほとんどですね。
アイディアノートというのもありません。スマホやパソコンにはたくさんアイディアのメモが入っているのですが、こちらも紙の状態ではないですね。
よく使うのは「Evernote」。気になった記事をクリッピングしてといて、時間のあるときに見ています。こうしてみると、紙を使って何かを書くことは少なくなっていますね。
株式会社アイスタイル
取締役 兼 CQO
東京理科大学基礎工学部生物工学科卒業。
化粧品メーカーなどを経て、1999年に個人で発行していた化粧品のメールマガジンをきっかけに『@cosme』を企画立案、サイト立ち上げに参画。アイスタイルの共同創業者であり、現在も同社取締役兼CQOを務めるほか、経済産業省等の消費およびインターネット関連委員も歴任している。2017年より、株式会社かんぽ生命保険、セイノーホールディングス株式会社の社外取締役を務める。