株式会社アイスタイル 取締役 兼 CQO私の使命
インタビュー・山田メユミさん
監修:美容経済新聞
第20回「経営に必要な「利他」の精神」
ユーザーが多様だからこそ
提供側のスタッフも多様でなければ
私たちの会社では、障碍のある方、外国籍の方など、さまざまなバックグラウンドを持つ方々に活躍していただいています。なぜなら、サービスを利用されている方というのは、それこそ本当に多様。それなのに、サービスを提供している我々が画一的な発想しかないと、ユーザーにとってより良い進化が生まれにくいですし、何よりつまらないと思うんです。いろんなバックグラウンドをお持ちの方が組織にいるからこそ、いろんな視点、角度から新たなサービスを作れるわけです。また、今後サービスをグローバルに展開していきたいと考えていますので、ダイバーシティの高い組織であることはますます求められてくると思っています。LGBTの方に対しても、、物理的な環境面の課題もありますが、今後もっと積極的に活躍して頂けるよう、社内の体制を整えていきたいと思っています。
「何のために働いているのか」
自問するための愛読書
長年の愛読書を…というリクエストがありましたので、お答えしたいと思います。仕事をしていると、日々の忙しさや目の前のことに追われて、「自分は何のために働くのか?」が曖昧になってしまうことが誰しもあると思うのです。だからこそ、それを心に常に問いただす時間が必要だなと思っていまして、そんなときに手に取るのが、稲盛和夫さんのご著書「生き方−−−−人間として一番大切なこと」(サンマーク出版)ですね。つねにビジョンを持ち、利他の精神を忘れずに仕事を続けことが重要だと説いた人生論です。『@cosme』は、生活者の女性の皆さんにとってに役立つものを作りたいと考えて立ち上げ、発展させてきたもの。そのサービスに対して、「@cosmeがあってよかった」「@cosmeのおかげで自分にピッタリの商品に出会えた」などの喜びの声を頂戴することが、自分の糧だと思って活動を続けてきました。この“利他の精神”が、企業経営にはすごく大事なことだと思います。事業を継続するうえでは、それがなければ、ユーザーから真の意味で支持されるサービスは生まれません。ニーズに答えられなければ自分たちの存在意義そのものがないと思いますので、気持ちが疲れてきたときに、バイブルのように繰り返し読んでいます。
この中に「6つの精進」という章があります。一時は自分の手帳にメモをしていたぐらい好きなキーワードですね。誰にも負けない努力をする、謙虚にして驕らない、反省のある日々を送る、善行、利他行を積む、生きていることに感謝する……。「感謝」というキーワードはすごく好きですね。あと、「感性的な悩みをしない」という言葉もあります。これは常日頃から自分に言い聞かせていることで、生きていると、やっぱりとらわれても仕方のない感性的な悩みで立ち止まってしまうことがありますよね。そういうときにこのキーワードを見直して、くだらない目の前のことにとらわれないようにとつねに自分を戒めています。
株式会社アイスタイル
取締役 兼 CQO
東京理科大学基礎工学部生物工学科卒業。
化粧品メーカーなどを経て、1999年に個人で発行していた化粧品のメールマガジンをきっかけに『@cosme』を企画立案、サイト立ち上げに参画。アイスタイルの共同創業者であり、現在も同社取締役兼CQOを務めるほか、経済産業省等の消費およびインターネット関連委員も歴任している。2017年より、株式会社かんぽ生命保険、セイノーホールディングス株式会社の社外取締役を務める。